税理士職業賠償責任保険事故事例―2016年度版― その4

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住宅借入金等特別控除を適用すべきところ、認定(長期優良)住宅新築等特別税額控除を選択した事例

住宅借入金等特別税額控除を適用すべきところ、会計ソフトの入力誤りにより、認定(長期優良)住宅新築等特別税額控除を選択してしまった。

逆はあり得るかもしれませんが、会計ソフトの入力ミスでそんなことありますか。ローン控除は10年間ですから、税賠もそれなりの金額になるでしょう。

太陽光発電設備につき適用すべき税制選択を誤ったことにより過大納付となった事例

売電用の認定太陽光発電設備を取得事業用に。税理士は特定機械装置等が特定生産性向上設備等に該当する場合の上乗せ措置である特別控除を適用。しかし、当該設備は指定事業の用に供していなかったため、グリーン投資減税の措置をうけるべきであったとして賠償請求。

指定事業の範囲に「電気業」は含まれていないため、グリーン投資減税を選択すべきであったと。措置法なので当初申告要件あり、更正の請求は不可ですか。太陽光発電設備は実は怖いですね。

所得拡大促進税制の適用失念により過大納付となった事例

雇用者給与等支給増加割合の判断を誤り適用なしで申告。後日、再検討した結果、判定誤りで誤納。税務署担当官と更正の請求を交渉したが宥恕規定ないため蹴られ更正の請求書取り下げの指導、過大納付分について損害賠償。

以前からご案内のとおり、所得拡大促進税制の適用失念は後を絶たないと思います。ここは特に自戒したいところです。

所得拡大促進税制の適用失念に救済なし

東京地裁 所得拡大促進税制には当初申告要件があると判断

続く

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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員

@smoritoshi

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