ある税理士さんからご質問がありましたので、ご案内しておきます。
生命保険契約に関する権利については、通常、相続開始日に解約するとした場合の解約返戻金の額で評価します。
タックスアンサー No.4660 生命保険契約に関する権利の評価
さらに。
なお、解約返戻金のほかに支払われることとなる前納保険料の金額、剰余金の分配額等がある場合にはこれらの金額を加算し、解約返戻金の額につき源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額がある場合には、その金額を差し引いた金額により生命保険契約に関する権利の価額を評価することとなります。
前納保険料や配当がある場合にはこれも含めるということです。当然といえば当然なのですが。
で、掲題のかんぽ生命です。
相続税の申告に際し、解約返戻金の証明書を発行してもらいます。かんぽ生命の場合は「生命保険権利評価額証明書」というものを発行してもらうと、以下の記載があります(数字は筆者追記)
- 保険証券(書)記号番号
- 保険金額(年金額)
- 評価年月日
- 解約返戻(還付)金額
- 契約者配当金額
- 貸付金額
- 貸付利息額
- 未経過保険料額
- 未払保険料額
- 未払保険金額
- 源泉徴収税額
- (再掲)復興特別所得税額
通常、4、5、8に数字の記載があります。
ここで4だけで解約返戻金とすると過少申告となります。
4、5、8の合計額をもって解約返戻金として評価します。
上記記載のとおり前納保険料と配当も含めて評価するからです。
わかっていればなんてことのない論点なのですが、ご質問がありましたので注意喚起として。
被保険者ではない保険契約者が亡くなった場合、保険契約はどうなるのですか。
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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員
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