配偶者保護 住居は遺産分割の対象外

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週刊税のしるべ 平成29年8月7日

前回のパブコメでは配偶者の相続分引き上げについて反対意見が多数あり。パブコメ以降、配偶者保護の議論を進めていたところ。

今回の追加試案では婚姻期間20年以上である夫婦の一方が他方に生前に遺贈等した居住用不動産は遺産分割の対象外とし、残された者が居住用不動産以外の預貯金等の受取分を減らさないようにする、と。

相続人 配偶者と長男、二男

遺産 居住用不動産持分1/2 評価額3,000万円

    その他の不動産 評価額3,000万円

    預貯金 3,000万円

配偶者に対する贈与 居住用不動産持分1/2 評価額3,000万円

【生前贈与された不動産が持戻しされた場合】

(9,000万円+3,000万円)×1/2△3,000万円=3,000万円

配偶者の最終的な取得額は

3,000万円+3,000万円=6,000万円

【生前贈与について持戻し免除の意思表示が認められた場合】

9,000万円×1/2=4,500万円

配偶者の最終的な取得額は

4,500万円+3,000万円=7,500万円


つまり、現行制度では、お母さんは生前に居住用不動産をもらっているのだから、それも含めて遺産を計算してね。ということになり、相続開始時に残っている預貯金等のもらえる分が減ってしまう。

これを変更して、改正後では、婚姻期間20年以上であれば生前にもらった居住用不動産については、無視していいよ、となるわけで。


相続分引上げを断念したにもかかわらず、このような追加試案を出してくるあたり、配偶者保護が急務なんでしょうね。世間ではココで紛争になっている案件が多数存在することが想定されますね。

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