週刊税務通信 平成30年2月19日 №3495 より
税理士会東松山支部の決算において去年の決算時、電話加入権の除却損を計上したのですが、これも「自動解約」に合わせて計上したところです(計上を失念しなかった経理部長えらい)
固定電話の電話回線を利用する場合、NTTに施設設置負担金(電話加入権)を支払う必要があります。
電話加入権の金額は、3.6万円(平成17年3月の引下前は7.2万円)で、税務上、非減価償却資産に該当して償却不可能、評価損計上も不可能。
現状、格安なインターネット回線が普及したことで、電話加入権の価値は大幅に下落しているものの、固定資産の評価損の計上が認められる「物損等の事実」に該当しない。1年以上の利用休止だからといってその価値が下落したわけではない、と。
なので、今後利用見込みがない電話加入権であれば、解約して除却損を計上すべきもの。
この解約がややこしいので注意が必要。
電話の利用休止は、最長10年で解約となってしまうのですか?その場合、加入権はどうなってしまうのでしょ | よくあるご質問(Q&A)|Web116.jp|NTT東日本
流れとしては。
利用休止の申出
↓5年
再利用の申出等がない場合 利用休止期間の延長
↓5年
自動解約
この自動解約が厄介で、自動解約時にNTTから自動解約の連絡は一切ないので自動解約となる時期を自分で把握しておく必要がある。
支部のケースでは、最初の利用休止申出から5年経過後の利用休止期間延長の時点でお知らせのはがきが届いていました。
そのはがきを受領してからあと5年で自動解約となることを把握しておいて今回除却損の計上に至ったわけです。
回線を数本契約しているような法人の場合は電話加入権のBS価額もかなりの金額となっていて、除却計上できれば特別損失として計上できるのですから、ここはきちんと把握して間違いなく自動解約時の損金として計上したいところです。
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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員
@smoritoshi