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税法間における「扶養」の意義の相違 相続税の障害者控除


相続税の申告のご相談です。

ご相談者様はよくお勉強なさっておりまして、土地評価から税額まで概算をご自身で見積もっていらっしゃいました。

その中で、いくつか論点がありまして。

ひとつが相続税の障害者控除です。

親が亡くなり相続人は子供3人。各相続人の納税額が200万円。うち1人に障害者控除(特別障害者)の適用あり。

仮に相続開始時に55歳として、障害者控除額は以下のとおり。

20万円×(85歳△55歳)=600万円

すると、その障害者の方の納税額は次のようになりますね。

200万円△200万円=0円

つまり、600万円のうち200万円しか控除できません。残り400万円分が無駄になってしまいます。

ところが、相続税法はこの400万円については別途手当しています。

No.4167 障害者の税額控除 タックスアンサー

また、障害者控除額が、その障害者本人の相続税額より大きいため控除額の全額が引き切れないことがあります。
 この場合は、その引き切れない部分の金額をその障害者の扶養義務者(注)の相続税額から差し引きます。

(注) 扶養義務者とは、配偶者、直系血族及び兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の者をいいます。

ここで、扶養義務者を詳しくみると。相続税法基本通達1の2-1より。

(「扶養義務者」の意義)

1の2-1  相続税法(昭和25年法律第73号。以下「法」という。)第1条の2第1号に規定する「扶養義務者」とは、配偶者並びに民法(明治29年法律第89号)第877条((扶養義務者))の規定による直系血族及び兄弟姉妹並びに家庭裁判所の審判を受けて扶養義務者となった三親等内の親族をいうのであるが、これらの者のほか三親等内の親族で生計を一にする者については、家庭裁判所の審判がない場合であってもこれに該当するものとして取り扱うものとする。
  なお、上記扶養義務者に該当するかどうかの判定は、相続税にあっては相続開始の時、贈与税にあっては贈与の時の状況によることに留意する。(平15課資2-1追加、平17課資2-4改正)

つまり、所得税の扶養控除のように実際に扶養しているかどうかは関係ありません。親族であればOKと。

ですので、上記例の場合、他の相続人2人から400万円を控除できることになります。

結果、納税額は0円に。

 

この障害者控除を前提にすると、遺産分割や小規模宅地等の特例の選択について、イロイロと再検討することが出てきましたので、早い段階でこのご説明ができてよかったなぁと感じました。

やはりスピードは善ですね。

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