分割支給事件を受けて、法人税法基本通達逐条解説9-2-32が補充されています

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週刊税務通信 平成28年12月12日 №3437より

分割支給事件(東京地裁平成27年2月26日)

分掌変更退職金の年度で一括損金とせずに分割支給時に損金経理したことで2年目の支給時損金が否認されたもの。納税者勝訴、国側が控訴せずに地裁判決で確定したことで話題に。

この結果を受けて、『法人税法基本通達逐条解説<8訂版>』で補充がされているのは気付きませんでした。

ところで,このように,原則としては未払金等への計上を認めないとしていることとの関係上,退職金を分割して支払いその都度,損金算入することも認められないのではないかと見る向きがある。この点,役員の分掌変更等が実質的に退職したと同様の事情にあることが前提であることは言うまでもないが,分割支払いに至った事情に一定の合理性があり,かつ,分掌変更段階において退職金の総額や支払いの時期(特に終期)が明確に定められている場合には,恣意的に退職金の額の分割計上を行ったとみることは適当ではないことから,支払いの都度損金算入することが認められると考えられる。

(下線筆者)

いわば「事前確定退職金」状態でなければ債務確定がないとして損金算入は否認するぞ、と。

それと、本件では株主総会議事録が作成されていなかったのですね。登記の時以外は作成しないのがこの会社の通例だったと裁判所が認めてくれたと。

会社法違反ですから、これは裁判所に助けられたといいますか。

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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
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@smoritoshi

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