T&Amaster №611 2015.09.21より
非嫡出子の法定相続分を嫡出子の1/2とする旨を規定した民法900条4号但し書きを違憲とする判断(平成25年9月4日判決)を受け、この判決が法律婚を尊重する日本の伝統的な家族観に好ましくない影響を与えかねないという点から、家族の絆を守るための政策を積極的に検討するための「家族の絆を守る特命委員会」が自民党内に設置され、法務省内でも相続法制の見直しが検討されている中で持ち上がっている改正案とのこと。
家族の絆を強くする税制として次の2案が検討されている。
- 遺言控除
- 夫婦控除
遺言控除
相続紛争の抑止を目的として、遺言作成に税制上のメリットを付与。遺言があれば基礎控除に一定額を上乗せ。数百万円の控除枠を設け、税額として数十万円~数百万円を減額可能とすることで、公正証書遺言の作成費用等を回収できるようにする。
夫婦控除
夫婦(法律婚)の世帯を対象に、配偶者の収入が103万円超の場合でも適用可能な新たな控除制度。
平成28年の春頃を目処に中間試案を取りまとめるということですから、改正されるとしてももう少し先の話になりそうです。
ただねぇ。上記2案の税制が家族の絆を深めるインセンティブになりますかね?甚だ疑問ですし、「法律婚を尊重する日本の伝統的な家族観」ってのも意味不明です。いつからの伝統なんでしょうか。昭和?戦後?戦前?明治維新後?江戸時代?鎌倉時代?平安時代?
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