消費税 なぜ届出書は事前に提出? 当局サイドの考え方

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週刊税務通信 令和5年6月19日 №3756より

全ての税理士が思っていることですが。なぜ、消費税の届出書は事前に提出しなければならないのか。

これについて、最新の税務通信で財務省主税局の担当官が意見を述べております。例によって、金井先生と石井先生とのWeb座談会において。

ただ、やはり簡易課税制度の本来の趣旨は「事務負担の軽減」です。

立法趣旨は「事務負担の軽減が100%」なんですね。「税額お得制度」ではないと。

簡易課税制度というのは、ご存じのとおり、期中の仕入れに係る帳簿や課否判定をしなくてよい仕組みになっています。しかし、事後的に届出書を提出できるということは、遡って期中の処理を全部処理できるということを前提としなければなりません。そうするとその方は事務負担軽減メリットを何も享受していないことになってしまうわけで、ただ「納税額を小さくする」ということを間接税制度の中で容認することになり、制度の趣旨がなくなるのと同様ですし、本末転倒になってしまいます。

なるほど。そのとおりですね。頑なに制度を改正しない理由がわかります。しかしそうは言っても。

【金井】  立法趣旨は「事務負担の軽減が100%」であって、納税額の有利不利の選択ではないということであったとしても、納税者にすれば税額に差が出る以上、安い方を選びたいというのは絶対にあるわけですから、制度の趣旨の「事務負担の軽減が100%」という点は実際に税金を納める側とは相容れないのかなと思います。

簡易課税は納得です。が、他の届出書も事前なんですけれど。それについてはどうなのでしょうか?

e-Taxのマイページについて、法人でも確認可能となることが示唆されていたり、今回の座談会は税理士必読でしょう。

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@smoritoshi

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