「『万引き家族』は犯罪行為を助長する」という人々に伝えたい大事なこと | 文春オンライン
この事件から6年後、ある小説が刊行された。作家・桐野夏生さんの『グロテスク』(文藝春秋)である。この小説を書店でなにげなく手に取り、購入して読み始め、そしてすぐに東電OL事件をモデルにした小説であることがわかった。そして一晩かけて一気に読み終えて、激しく打ちのめされた。あれほどまでに取材したのにまったく理解できなかった被害者の心情が、フィクションでしかないはずのこの作品には鋭く暗く、強い説得力を持って描かれていたのだ。 「勝てない」と思った。「事件記者にはこんな力はない。小説だけができる仕事だ」と思った。小説や漫画、映画、ドラマには、こういう想像の力がある。もちろん、フィクションはフィクションなのでそれが真実であるかどうかはわからない。しかし想像力という翼によって、見えない闇の部分に光を照射することはとても大切だ。
コレはまさにそのとおりで、税金、法律、経済といった実務に身を置く者として合理性だけで判断できないと感じます。だからフィクションもノンフィクションもたくさん読むし、映画も浴びるように観ている。まぁ、もともと興味があるのはそちらだったということもありますが。
「しかし実際に人を殺し、死刑宣告された者の身の重さは、夢などから類推できる筈がないのである。その重さを人並み以上のすぐれた文章で表現できる人物が入会を求めてきている。三顧の礼をもって迎えるべきではないか」
果たして筒井康隆の慧眼である。この視座は常に意識のどこかにおいておきたい。
そして『万引き家族』は大傑作だと思います。
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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
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嵐山町固定資産評価審査委員会 委員
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