住宅取得資金控除額は相続財産に要合算 平成21年中に住宅取得等資金の贈与を受けていた場合は要注意

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T&Amaster №1018 2024.3.11

タイトルのとおりですが。

平成15年から平成21年の間に住宅取得等資金を贈与により取得した特定受贈者が《住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税に係る贈与税の特別控除の特例》の適用を受けた場合には、住宅資金特別控除額1,000万円が控除できました。適用期限で廃止。(そんなのあったなぁ…)

また、平成21年中に住宅取得等資金を贈与により取得した特定受贈者が《直系尊属から住宅取得等資金を贈与を受けた場合の贈与税の非課税》の適用を受けた場合には、住宅取得等資金のうち500万円までの金額=住宅非課税額は贈与税の課税価格に算入しないこととされていました。現在金額は異なるものの延長中。

つまり、平成21年中の住宅取得等資金の贈与については、最大1,500万円まで贈与税が課税されていませんでした。

住宅非課税額については、相続時精算課税の相続財産の合算の適用はないものの、住宅資金特別控除額については、同様の規定が措置されていなかったため、相続財産に合算が必要。

相続税法基本通達21の15-1の注書きに明記されていると。

これはミスる。

過去の要件に基づき、数年後の申告に影響を与える制度は良くないです。せめて、行政のDXにより、過去の事実をメッセージボックス等で納税者側及び税理士側で容易に把握できるようにして欲しいです。

精算課税の把握すら漏れる可能性があるところ、本件はダブルでミスが生じる可能性があるじゃないですか。

(注) 法第21条の12第1項に規定する相続時精算課税に係る贈与税の特別控除の金額に相当する金額及び所得税法等の一部を改正する法律(平成22年法律第6号)により廃止された措置法第70条の3の2第2項に規定する住宅資金特別控除額に相当する金額についても法第21条の15第1項の規定により相続税の課税価格に加算されることに留意する。
 ただし、令和6年1月1日以後に特定贈与者からの贈与により取得した財産に係る同項の規定により相続税の課税価格に加算される金額は、当該財産の価額から相続時精算課税に係る基礎控除をした残額となることに留意する。

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関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員

@smoritoshi

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