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建築中の建物の相続税評価額


ご質問がありまして。建築中の建物の相続税評価額ですね。これについては岩下忠吾先生の『一問一答 相続税・贈与税の実務』『事例にみる相続税の疑問と解説』に同じ回答が記載されています。

財産評価にあたっては「物」か「債権」か。これを確認する必要があります。建築中の建物は施主様から見ると、まだ建物が完成していないわけですから、「物」ではなく「債権」です。建物ではなく建物引渡請求権。

引渡請求権の評価は、施主様が相続開始時までに業者に支払った金額です。これが原則的な考え方。一方、業者サイドでは施主様からの入金とは別に、材料代や外注代等を支払っています。この業者の支払金額(費用現価)の70%に相当する金額で評価することも可能です。

整理すると以下のようになります。

支払金額>費用現価のケース

  • (支払金額△費用現価=業者への前払金的性格)+費用現価×70%

支払金額<費用現価のケース

  • 費用現価×70%

支払金額<費用現価の場合、もうひとつ財産評価が追加されます。

  • 費用現価△支払金額=債務金額

 

以上が岩下本に記載されていることです。

以下、追記事項。実務上は、費用現価の金額は与えられません。自分でどこかからか持ってこないといけません。どうするか。

ここで、費用現価の意味です。相続開始時までに建物に投下された建築費用の額を相続開始時の価額に引き直した額の合計額をいいます。

では、その費用現価の具体的な算定方法について。

これは、その建物の建築に係る総額(建築総額)に建築工事の進捗率を乗じて算定します。

  • 建築総額×進捗率=費用現価

進捗率はその建築を請け負っている業者に確認します。進捗の状況を証明する書類を発行してもらうことになります。

手間を惜しんでは正確な財産評価はできないのでありました。

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関東信越税理士会東松山支部 経理部長
関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員

@smoritoshi