事業承継税制の特例創設(続き)

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(続き)

事業承継税制の特例創設
平成30年度税制改正大綱の目玉商品は事業承継税制の特例創設でしょう。経済産業省の改正要望としては。 猶予ではなく減免or免除 雇用要件の撤廃 株式の2/3ではなく100%対象上記3つが事業承継税制の適用に踏み切れない大きな要件として中小企業...

ネックだった3点以外にも事業承継税制を使いやすくする改正が入っています。

現行は、先代から後継者への株式移転だけが対象でしたが、これが複数から複数への移転も容認されるようになります。

先代から長男、二男、三男への移転。先代と先代の妻から長男への移転、などですね。これはイイ改正です。先代妻は結構所有しているケースがありますからね。

それと、時間差がある場合でも納税猶予の開始から5年以内の贈与等であれば対象に。

推定相続人以外の承継者でも相続時精算課税が可能に。想定しているのは娘の配偶者や番頭さんとかですね。

また、事業譲渡や合併で納税猶予打ち切りの場合でも実際の譲渡代金と猶予税額との差額を免除する規定も創設。

以上が改正の内容ですが。まとめると、現行制度と改正案の2本立てとして走っていくことになろうかと。

内容 現行制度 改正案
雇用要件 5年平均8割維持 左記要件を満たさなかった場合、認定支援機関の指導助言の記載された理由書を都道府県に提出すれば猶予継続
対象株式 発行済株式総数の2/3 取得した全株式
納税猶予割合 贈与税額100%

贈与税額100%

相続税額80% 相続税額100%
承継パターン 代表権を有していた先代経営者1人 代表者以外の複数人からも対象(時間差があっても納税猶予開始から5年以内の贈与等も対象)
代表権を有している後継者1人 最大3人まで対象(親族外承継者でも相続時精算課税の対象)

次に、手続関係ですが。

特例承継計画について。

認定経営確認等支援機関の指導助言を受けて特例認定承継会社が作成した計画。後継者、承継時までの見通しを記載する必要があり。

特例認定承継会社について。

平成30年4月1日~35年3月31日までに特例承継計画を都道府県に提出した会社。円滑化法の認定を受ける必要あり。

ということで、税理士事務所は認定経営革新等支援機関になっていないとマズいことになるわけです。金融機関等にお願いすればできないことはありませんが、スムーズではないですよね。認定支援機関として全く動いていなかった税理士事務所は多々あると思われますがいよいよ実行の機会が訪れることでしょう。

間違えてはいけないのは、あくまで特例であって、例えば5年以内の認定を受けられなかった場合には現行制度を引き続き利用できる建付けにはなっていますので注意が必要。

 

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相続・贈与・譲渡・遺言・事業承継・法人についてのご相談は
埼玉県東松山市の関根盛敏税理士事務所まで
関東信越税理士会東松山支部 経理部長
関東信越税理士会埼玉県支部連合会 会員相談室相談員
嵐山町固定資産評価審査委員会 委員

@smoritoshi

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