生命保険 被相続人が「実質的な」保険料負担者かどうかがポイント


税務弘報 2016年7月号 

特集 相続税務最新事情・傾向の落とし穴

生命保険の落とし穴

税理士法人チェスター税理士清水真枝先生

被相続人が良かれと思って加入していたものの、受取人が税務上の取り扱いを知らずに、後日税務署からの指摘で課税が判明、というのは良くあるパターンです。

個人的には、生命保険契約に関する権利の課税漏れは名義預金と同じくらい遭遇します。チェックリストでどれほど説明しても漏れますね。

この原因は、保険証書等、どの書類を見ても保険料負担者の記載がないこと。

保険契約者が相続人となっているものの、実際の保険料負担者は被相続人の場合、これは相続財産に該当するわけですが、この保険契約が10年以上前というのはよくある話。

でも、保険料は被相続人の口座から振り込まれていたりすると税務調査で相続財産と判明するわけです。受取人の口座から振り込まれていてもその受取人がその当時中学生だったりして。完全に名義預金なんですが。

相続課税のポイントとして2点。

  • 被相続人が保険料負担者
  • 出口課税(保険金支払時or相続発生時)

死亡保険金非課税枠適用のポイントとして2点

  • 相続人(放棄した者を除く)が取得
  • 相続税法3条1項1号に該当する死亡保険金

3条1項1号に該当しない保険金として。

  1. 被相続人が保険料を負担していない死亡保険金
  2. 個人年金の死亡給付金で年金支払開始後のもの
  3. 死亡後に支払われる傷害・疾病保険金で、当該保険者たる被相続人が生前受取人であったもの(入院給付金・手術給付金等)
  4. 出資金や特約還付金、未収祝金、据置金等

セカンドオピニオンで3はたまに死亡保険金に含めて非課税の対象にしちゃってる申告書を見ますね。

相続財産計上のミスとして。

妻名義の保険の保険料を妻名義の口座から引落。妻は専業主婦で無収入。要するに、妻名義の預金だが実際は夫の預金。夫に相続開始。

→ 保険料負担者は夫なので、夫の相続税の対象

妻を被保険者・生存祝金受取人としていた保険契約で、夫が保険料負担者。妻が生存祝金受取後、3年以内に夫に相続開始

→ 祝金が相続開始前3年以内の生前贈与加算

この2パターンは見落としそうです。チェックリストに入れておきました。

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