寄与分について


T&Amaster №626 2016.1.18より

税理士のための相続法講座 第11回 相続分(5)―寄与分 弁護士間瀬まゆ子先生

相続の相談を受けていますと、おそらくご相談にみえられる前にきちんと勉強してきたのでしょう、民法と税法について知識のある方がいらっしゃいます。その際に、寄与分のお話をされる方がたまにいらっしゃいます。遺産分割で寄与分を考慮できないのか、と。間瀬先生も書いておられますが、「認めてもらうのが一般にかなり困難です」。

寄与分が認められるための条件として以下の4点が必要であり、現実的には2と3のハードルが高いためです。

  1. 相続人みずからの寄与があること
  2. 「特別の寄与」であること
  3. 被相続人の遺産が維持され又は増加したこと
  4. 2と3の間の因果関係

 

1について

相続人の妻が寄与した場合、相続人によるものと同視し得る場合には、相続人の寄与分に含める取り扱いをすることもある。

2について

「特別な寄与」のうち、被相続人の身の回りの世話は「療養看護」の分野に含まれるが、被相続人が病気や障害のない場合は親族間の扶養義務の範囲。寄与分なし。

3について

症状があったとしても、親族として通常期待される程度を超えるような貢献があり、かつ、その貢献により看護師等への支払いがなくなった場合(=被相続人の財産の増加)には、寄与分が認められる。要介護度2以上が目安。

 

被相続人の資産運用をして資産が増加した場合については、リスクはとらず利益だけ寄与を主張することは認められない。

寄与分に限らず、家庭裁判所の裁判官は資産運用について良い印象を持っていない気がする、と。

 

法制審議会で議論が進められている改正民法について、被相続人の療養看護・扶養について、一部の相続人と他の相続人との間で、寄与の程度に著しい差異がある場合にはその寄与が「特別な寄与」とは言えなくても寄与分を認めるような考え方が示されている、と。

現状の世の中に合わせていくということなんでしょうかね。

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