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民法(債権関係)の見直し


昨日の東松山支部例会前の研修会で気になったところのまとめ。

消滅時効に関する見直しについて

職業別短期消滅時効の見直し

例えば弁護士報酬は消滅時効が2年で、税理士報酬は10年だったところ、すべて知ったときから5年に統一。

現行、銀行は5年。一方、信用金庫は商事については5年、つまり、事業者に対する債権については5年だったところ、事業者以外は10年。これも5年に。

法定利率の見直し

現行、民事年5%、商事年6%のところ、3%に。さらに3年ごとに法定利率を見直す。過去5年間の平均値を指標として、前回の変動時と比較して1%以上の変動があった場合のみ、1%刻みの数値で法定利率を変動。つまり、法定利率は整数となる。

法定利率の見直しに伴い、中間利息控除にも影響が出る。中間利息控除とは、不法行為による損害賠償において死亡被害者の逸失利益を算定するに当たり、将来得たであろう収入から運用益を控除すること。この控除の割合は法定利率年5%によっていた。

例えば、22歳サラリーマンが交通事故で死亡した場合。

現行では、慰謝料2,650万円、逸失利益5,760円、弁護士費用840万円、遅延損害金925万円の合計約1億円になるとすると。

改正後は、慰謝料2,650万円、逸失利益7,950円、弁護士費用1,050万円、遅延損害金700万円の合計約1.2億円になる。

ということは、民法とは全然関係ありませんが、自動車保険の保険料は上がるってことでしょうか?と講師の法務省の説明担当官に質問したところ、その可能性はある、とのこと。

保証に関する見直し

包括根保証の禁止の対象拡大について。貸金等債務以外の根保証に、想定外の多額の保証債務の履行を求められる事例は問題ではないか。例えば、借家が借主の落ち度で焼失し、その損害額については保証人に請求された場合など。

これに対して。極度額の定めを必要とし、破産死亡などの事情があれば保証は打ち切りとする改正。

貸金等債務以外の根保証の例として。

不動産の賃借人が賃貸借契約に基づいて負担する債務の一切を個人が保証する保証契約、就職時の雇用契約における根保証など。

事業用融資における第三者保証の制限=公証人による意思確認手続の新設。文字通りそのままなのですが、経営者保証は対象外。第三者保証はできる限り抑制すべき。ただし、次の人は例外。つまり適用しない。公証人の意思確認は不要。

  • 主債務者が法人の場合の理事、取締役、執行役等
  • 主債務者が法人の場合の総株主の議決権の過半数を有する者
  • 主債務者が個人の場合の共同事業者、主債務者が行う事業に現に従事している主債務者の配偶者

つまり、法人の場合の社長の配偶者は公証人の意思確認必要。面倒だ…

保証契約締結時の情報提供義務。保証人になるにあたって、主債務者の財産状況=保証リスクを把握していないケースが少なくない。主債務者→保証人に情報提供義務を新設。

主債務者が支払遅滞で期限の利益を喪失したことを保証人が知っていれば、早期立替により遅延損害金の発生防止が可能に。

債権譲渡に関する見直し

現状、譲渡制限特約が付されているので債権譲渡は原則無効。これは債務者にとっては弁済の相手方を特定するためには必要な制度。

改正により、譲渡制限特約が付されていても債権譲渡の効力は妨げられない(預貯金債権は例外)。債務者は基本的に譲渡人に対する弁済で譲受人に対抗可能。

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