貿易取引に係る消費税、法人税の海外非違事例 アンダー・バリューなど

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T&Amaster №759 2018.10.15

ひとつめ。

不勉強にしてアンダー・バリューという言葉すら知りませんでした。顧問先に貿易取引している会社があるにもかかわらず。

アンダー・バリュー(実際の取引金額より低い金額)のINVOICEを作成することで、輸出先が現地関税を免れることを言うそう。

これをやってしまうと、輸出許可通知書の金額はアンダー・バリュー金額となるため、本来輸出免税の対象となる売上は輸出許可通知書記載金額となるところ、実際の取引金額で消費税を計算してしまうことで、輸出免税金額について否認されるというもの。

輸出免税による消費税の還付が少なくなってしまうということですね。

そもそも関税も減少させてしまうので、脱税行為なんですけども。違法行為は良くないということで。

ふたつめ。

輸入貨物に係る消費税(付表2⑫欄)と課税仕入れに係る消費税額(付表2⑨欄)に二重に控除対象仕入額として計算してしまい、消費税の納付が過少になっていたと。

こんなのありますかね?ソフトで自動計算されると思うのですが…

手書で計算している方のミスでしょうか。

みっつめ。

金の密輸と輸出免税を悪用した循環取引の例。これは10%に消費税率アップすることでさらに益を得るものが出ますから国税としては見過ごせないのでしょうね。

最後に注意点として。

運賃、通関料、作業料等の輸入諸掛、関税については、商品取得のためのコストなので棚卸金額を構成する、と。ここは税務調査でも指摘が多い事項ですね。

税込経理の場合は輸入消費税も棚卸金額に算入の必要あり。

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